一般的な洗浄剤に対する装着式カメラの耐薬品性
はじめに
装着式カメラは、衛生要件の厳しい環境でも使用することができます。そうしたカメラの外側のクリーニングは、毎日、または1日に数回必要になる場合もあります。
本ホワイトペーパーでは、AXIS W100 Body Worn CameraおよびAXIS W101 Body Worn Cameraの推奨洗浄手順と消毒手順についてご説明します。また、カメラの耐性を確認することを目的としてAxisが実施した試験の内容もご紹介します。
推奨されるクリーニング
装着式カメラの一般的なクリーニングでは、研磨剤と溶剤が含まれていない中性石鹸または洗剤を、水と柔らかい布と共に使用することが勧められます。きれいなぬるま湯で拭き取ってください。 ウォータースポットを防ぐため、柔らかい布で拭いて乾かします。
カメラの消毒には、イソプロパノール(IPA)、次亜塩素酸ナトリウム(塩化物系漂白剤)、過酸化水素のいずれかを水に混ぜ、柔らかい布を使用してカメラを拭います。こうした化学溶液はすべて、医療機器の洗浄剤や消毒剤として一般的に使用されています。
使用する洗剤製品が推奨化学物質に基づくものであり、カメラに悪影響を与える可能性のある物質が含まれていないことを確認するのは、使用者の責任です。スプレー製品を使用する必要がある場合は、布にスプレーし、布でカメラを拭いてください。
クリーニングシミュレーション試験
3年以上の使用で繰り返されるクリーニングを想定し、クリーニングシミュレーション試験を実施しました。
使用された化学物質は次の通りです。
イソプロパノール(70%)
過酸化水素(3%)
次亜塩素酸ナトリウム(< 5%)
試験では、AXIS W100 Body Worn CameraおよびAXIS W101 Body Worn Camera(白と黒の製品)のカメラを使用しています。
それぞれのカメラを自動試験装置に取り付けています。ここで、特定の化学薬品を染み込ませた柔らかい布でカメラが繰り返し拭われます。拭き取りは一般的なクリーニングでかかる圧力を使用して行い、布は定期的に化学溶液で湿らせています。この試験では、最低1,110サイクルでカメラを拭っています。これは、3年間にわたり毎日清掃した場合に発生する拭き取り回数に相当します。

試験完了後に、カメラの傷、ひび割れ、変色、ロゴタイプの摩耗、その他の欠陥を評価しています。
試験結果
試験結果により、AXIS W100 Body Worn CameraおよびAXIS W101 Body Worn Camera(黒と白の両方の製品)は、試験に使用した化学物質を用いて毎日拭き取りを行っても、少なくとも3年間は劣化しないことが実証されました。
カメラケースのプラスチック素材は、化学薬品と柔らかい布を用いた定期的かつ頻繁な拭き取りに耐えることができます。プラスチックと推奨洗剤の間に化学反応は発生しません。化学薬品を用いて毎日拭き取っても、カメラの物理的な完全性が維持されます。