一般的な洗浄剤に対する耐薬品性
はじめに
Axisデバイスは、定期的に清掃が必要な環境に設置できます。本ホワイトペーパーでは、Axisが実施した、デバイスの化学薬品による清掃への耐久性を検証する試験についてご紹介します。これらの試験結果に基づき、デバイスに適切な薬品清掃クラスを定義します。
推奨されるクリーニング
清掃手順として、柔らかいクロスを使用してデバイスの表面を拭くことが推奨されます。スプレー式の洗浄剤を使用する必要がある場合は、クロスにスプレーし、そのクロスでデバイスを拭きます。デバイスに直接スプレーしないでください。清掃後は、水で湿らせたクロスでデバイスの表面を拭き、残った洗浄剤を取り除きます。
使用する洗浄剤が推奨の化学組成に基づいており、デバイスに悪影響を与える可能性のある物質が含まれていないことを確認するのは、使用者の責任です。
Axisでの耐薬品性試験
化学的劣化は、化学組成、露出時間、温度、および材料が受ける機械的応力の程度や種類など、複数の要因の影響を受ける複雑な現象です。
実際の使用条件下で信頼性の高い性能を確認するために、材料は典型的な使用条件下で評価されます。耐薬品性は、環境応力割れ試験(ESC試験)とクリーニングシミュレーションという2つの社内試験方法によって検証されます。
この試験の目的は、デバイスの筐体、窓、ドームに使用される材料が、柔らかいクロスを使用して化学薬品で繰り返し清掃することに耐えられることを確認することです。材料と洗浄剤との間に、化学的な悪影響を及ぼす相互作用が生じてはなりません。長期間にわたり繰り返し露出されても、材料の機械的強度や表面特性が損なわれることがあってはなりません。
環境応力割れ試験
頻繁に清掃が必要なデバイスに適した材料を特定するために、環境応力割れ試験 (ESC試験) で材料の評価を行います。
ESC試験では、材料の試験サンプルは、選択された化学薬品への同時曝露と組み合わせて、機械的応力にさらされます。試験中、サンプルはひび割れ、変色、その他の欠陥がないか定期的に管理されます。試験完了後、サンプルの材料劣化がないか再度評価されます。
当社のESC試験は、確立された業界標準に基づく設定で実施されます。試験部品は、規格に従って要求されるのと同じレベルの機械的応力にさらされます。

クリーニングシミュレーション
クリーニングシミュレーション試験は、長年にわたるデバイスの使用に伴う繰り返しの清掃を再現するために実施されます。
デバイスの筐体、窓、ドームのサンプルを自動試験装置に取り付け、選択された化学薬品を染み込ませた柔らかいクロスを使用して繰り返し払拭試験を行います。払拭は、通常の手動清掃条件を再現した制御された圧力下で行い、クロスは定期的に湿らせます。デバイスの用途に応じて、サンプルに対し、200~5500サイクルで試験を実施します。5500サイクルは5年間にわたる毎日の清掃に相当します。

試験完了後、サンプルの傷、ひび割れ、変色、ロゴタイプの摩耗、その他の欠陥を評価します。
薬品清掃クラス
デバイスの薬品清掃クラスによって、推奨される清掃の種類が定義されます。この分類は、デバイスの適合性を確認するために実施される耐薬品性試験に基づいています。
| クラス | 清掃種類 | 清掃サイクル | 代表的な環境 |
|---|---|---|---|
| CC-D | 消毒 | 5500 | 医療施設、研究室 |
| CC-G | 一般清掃 | 200 | オフィスビル、店舗、市街地 |
CC-Dクラスは、医療施設や研究室で一般的に使用される消毒清掃を対象としています。
CC-Gクラスは、建物の外壁、店舗、倉庫、市街地、高速道路沿いなどの共用エリアに設置されたデバイスで通常行われる一般的な清掃を対象としています。
デバイスは、その設計や設置環境に応じて、1つ以上の清掃クラスに分類される場合があります。
付録
試験に使用された化学薬品
Axisの耐薬品性試験では、以下の化学薬品が使用されています。
消毒用洗浄剤
イソプロパノール (C₃H₈O)、70%
過酸化水素 (H₂O₂)、3%
次亜塩素酸ナトリウム (NaClO), 5%
酢酸 (CH₃COOH)、10%
過酢酸 (CH₃CO₃H)、0.12%
汎用洗浄剤
中性洗剤